クリニックふれあい早稲田
10周年記念式典挨拶
院長 大場 敏明(アカシア会理事長)
三郷市文化会館にて
2010年5月1日

 本日の記念式典に、ご参加いただきまして、真にありがとうございます。

 風薫る5月、この三郷市早稲田の地で、「地域に根ざした医療を進めていこう」と、クリニックふれあい早稲田を開設し、早や10年となります。

  準備の段階より、義兄の増子忠道(東都協議会議長)からアドバイスと援助を受け、又その紹介で伊藤政徳事務長、そして私の前の勤務先関係看護師だった門前由美婦長と3人で、クリニックを開設したのが介護保険施行の年でした。

  皆さまのご支援・ご協力のおかげで、クリニックは着実に発展することができ、一年半後には医療法人格を取得しました。そして更なる皆様方のご協力の中、介護・福祉事業も取り組み、三郷市初めての認知症グループホーム・アカシアの家と、障害者地域生活支援センター・パティオのスタートが、3年後であり、現在7事業所と職員45人が参加した法人になってきています。

  介護分野の発展としては、在宅での生活を少しでも長く続けられるようにと、認知症デイを始めたのが6年目であり、さらに通所だけでなく、泊りや訪問介護を馴染みのスタッフと続けられるようにと小規模多機能事業所を手掛けてきました。

  そして福祉分野では、自立支援法の施行とともに、パティオは地域活動支援センターへの移行を余儀なくされ、同時に三郷市では相談支援センターの併設を義務付けられ、指定を受けたのが7年目のことでした。そして、昨年からは、高次脳機能障害の地域支援モデル事業の県からの委託を受けて、取り組みだしております。

  この10年間、医療・介護・福祉のそれぞれが、いわば必然的に、三郷市・早稲田地域や介護保険時代の要請を受けて、本来のあるべき姿を求めて、取り組んできた結果であります。三郷市・早稲田地域は、高齢化が急速に進んでおり、その速度は、全国でも最も早く、地球規模で見ると世界一となる高齢化率上昇であります。そして認知症の方も急速に増えている地域であります。又、この地域では、障害者の分野でも、一定進んだ医療・福祉の取り組みが行われてきましたが、自立生活支援の立場を貫くことが一層必要な状況にあります。

  このように 医療・介護・福祉の複合的発展が、即ち「その人らしい生活と人生」が明確に中心に据えられた治療とケアーと支援が求められているのです。

  21世紀の10年代に入った今、クリニックふれあい早稲田・アカシア会は、全職員一同、切磋琢磨しあい励ましあいながら、又皆さま方と引き続き固く協力し、ご指導ご鞭撻を頂きながら、前へ歩み続けていきたいと思います。