ドクターおおばの
医療相談
院長  大場 敏明

節酒してますが、顔がむくみます

Q 「週3日は休肝日、1回の酒量はビール1リットル以下の生活を続けていますが、最近は朝、顔がむくんでいるように見えます。酒は無関係ですよね?「百薬の長」ですし。」 (新潟・S)


A 飲酒されているが、朝の顔のむくみとの関係が、気になるところですね。

 まず、むくみの原因ですが、一般的には原因となる疾患別に、腎性、心性、肝性、内分泌性、栄養障害性、静脈性などに大きく分類されます。その中で、顔にむくみが来るのは、腎性(急性腎炎、腎機能不全)、内分泌性(甲状腺機能低下症)、栄養障害性(蛋白漏出性胃腸炎)、静脈性(上大静脈症候群)などです。アルコール肝障害による浮腫は、下半身・足の方が強い事が多く、顔に来る場合もありますが多くはありません。

 その区別ですが、尿が少ない、血圧が高い、血尿などがあれば腎性が疑えます。 また、眼のまわり・顔・手足がむくみ、汗が少ない、寒がりなどの時は、甲状腺機能低下症が疑えます。腹痛、下痢などがある場合は、胃腸から蛋白が漏れる病気が疑えます。また、ご心配のアルコール性の肝障害かどうかは、飲む量の多少だけでは判断できず、血液検査が必要です。検査をお受けになれば、すぐ解りますので、ぜひ受診なさって下さい。

 さて、「酒は百薬の長」についてですが、しばしば大酒家の方の言い訳になっていますね。この格言は、両面から見る必要があります。確かに医学研究の中で、少量の飲酒は、善玉のHDLコレステロールを増加させ、狭心症・心筋梗塞の危険性を下げるという調査結果が出ています。

 しかし、多くの病気に効果的なのではなく、又あくまで少量の場合だけです。そして一方で、この効果は、全ての人に当てはまる訳ではありません。体質的にアルコール分解酵素が少ない人(何と、日本人の半分位に及びます)は、たとえ少量であっても気分が悪くなったりします。また肝疾患や膵疾患など持病を持っている方は、たとえ少量でも病気を悪化させます。

 お酒は、体質・持病に注意して、少量を、上手にお飲み下さい。