A 指の腱鞘炎は、"ばね指"と呼ばれ、多くに「ばね指現象」が見られます。この現象は、指を曲げたり伸ばしたりの際に、バネが弾けるように引っかかる現象で、痛くて、直角に曲がって硬直したりします。
腱鞘炎は、指関節の手のひら側にある腱とそれを包む腱鞘との間の摩擦刺激により起きます。腫れて太くなり、滑りが悪くなってしまう状態が起きるのです。初期の症状は、圧痛・腫脹・熱感、進むとばね指現象が出て、更に進むと指関節の動きが悪くなってしまいます。
原因としては、一番は手指の酷使です。女性の場合は、妊娠・出産、更年期などの時に生じる場合もあるようです。又、糖尿病、リウマチなども原因に上げられています。発症は、女性に多く、痛む指は、まず親指が多く、次いで中指、そして人差し指等のようです。
実は、筆者も近年、利き手の親指がばね指となり半年以上苦労し、粘り強く療養し完治できた経験者です。パソコンのマウス使用と、多数の予防注射接種等での親指の酷使が原因でした。
治療ですが、自分の経験からも、まず大事なのが安静・即ち指を使わない事です。又サポーターなどで固定して適宜揉むこと、さらに温水下で指の屈伸運動とマッサージを行う事なども必要です。実際、痛む指は仕事等で必要上の酷使ですから、様々な工夫が必要です。適宜のマッサージ、湿布薬を指の太さに合わせて切って、それに合わせて切ったサポーターで固定する等の工夫が必要です。余り痛ければ、鎮痛剤の内服治療も行います。私は受けませんでしたが、ステロイドの腱鞘内注入も有効です。また難治化や再発の場合は、腱鞘切開術が望ましいとされています。知人のピアニストは、3本がばね指になりましたが、毎日の練習のために安静が無理で、注射や手術を受け、完治しております。過度の我慢や心配は不要です。
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