A 脳震盪とは、頭部に衝撃を受けた直後に発症する一時的な意識消失や記憶の喪失を伴う症状で、受傷後6時間以内に回復するものです。
主症状は、意識消失で、一瞬程度の軽度から、数時間に及ぶ重度まであります。軽度でも、当人は何が起きたか理解出来ない場合が多く、前後の記憶が混乱します。めまい・ふらつき・バランス感覚の麻痺・頭痛なども生じたり、重度の場合は数ヶ月間に渡り運動時の頭痛がでる場合もあるようです。
一般的な画像診断では異常が見られない場合が多く、脳神経の代謝機能が正常に戻るまで、2から6週間かかる様です。この結果、失われていた記憶の一部は戻りますが、けがをした時の事は思い出せないことが多いようです。
ところが、軽視できないのは、頭部への衝撃が数時間から数日経って後に、生命に関わる重大な疾患を起こしうることです(外傷性クモ膜下出血、硬膜下血腫など)。又、脳震盪を繰り返すと、将来、様々なダメージが出てくる事も心配されます。
激しいスポーツ(ボクシング、ラグビー、サッカー等)おける脳振盪に対する指針は出されています。まず負傷後最低14日間は、いかなる運動も禁止し安静が望ましいとされ、又アスピリン、鎮痛剤なども使用しないこと等が指針とされています。また、競技出場に関しては、6段階にもわけて徐々に復帰することが基準とされております。
脳に衝撃が頻発する」激しいスポーツでの基準ですので、お祭での外傷と勿論同じではありませんが、一定参考にはなるかと思います。しかし、万がー何らかの原因で、また転び頭部を打撲すれば、脳内出血の危険があがることは間違いないと考えられます。その点を注意して、仕事への復帰の仕方は、主治医とよく相談して下さい。とにかく、もう一度、頭部を強打することは絶対に避けたいですね。
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