A ご自分の状態が、便秘なのか悩まれている様子ですね。一般に、便秘とは、排便が3日以上ないか、週に3回以下しかない場合、排便の困難さ・残便感などが伴う場合です。日本内科学会では「3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態」と定義されています。
ご質問者の場合は、3日に1度の便通があり、何の苦痛もないようですので、便秘症の定義にはあてはまりません。しかし、時に「3日以上排便がない」場合もあるようですから、その時は便秘であり、「時々便秘になる」状態かと判断いたします。
では、便秘につき、一般的な説明をします。原因となる病気がある場合が「器質性便秘」で、大腸疾患、甲状腺機能低下、糖尿病、神経疾患、薬剤性(抗コリン剤、胃薬、精神病薬など)があります。一方、原因疾患がないのが「機能性便秘」で、旅行・ストレス、環境の変化などで起きる「一過性便秘」と、「習慣性(常習性)便秘」があります。
この習慣性便秘は、@「弛緩性便秘」(大腸の運動機能が低下)と、A「痙攣性便秘」(腸の攣縮による)、B「直腸性便秘」(直腸の排便反射機能の障害)とに分類され、以下個別に説明します。@弛緩性便秘:食事量・食物繊維の摂取不足、運動不足、加齢、臥床者など腹筋力低下などによりおきる。A痙攣性便秘:精神的ストレスや過敏性腸症候群などによる便秘で、大腸が過度に痙攣性の収縮をして、便は硬くなり少量で、時に兎糞状になる。B直腸性便秘:多忙、環境の変化、疼痛、不規則な生活や、下剤・浣腸の乱用で、便意が生じなくなるもので、水分が吸収されて硬便になります。
ご心配でしたら、まず原因を診断してもらい、便秘の種類に合わせて、食事や生活の改善、薬物治療となりますので、かかりつけ医に、ご相談ください。
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