医療相談
| 「インフルエンザについて」 Ｑ 「受験シーズンにもなり、子どもの健康管理について、栄養のある食事を心がけていますが、インフルエンザのことが気になります。今年のインフルエンザの特徴や症状を教えていただけないでしょうか。（高校受験を控えている中３の親）」 |
Ａ 今年のインフルエンザの特徴ですが、１１月中旬時点では、流行の兆しも見えず、何時から流行しだすのか、そして何型が流行するのか、現時点でははっきり言えません。例年どおりですと、１２月上旬～１月上旬の間に流行しはじめ、１月上旬から２月にかけて流行のピークとなりますので、それに備えることとなります。
症状ですが、一般の風邪に似ている点もありますが、インフルエンザの方がより全身症状が強く、重症化しやすい特徴があります。普通の感冒は、一般的には、のどの痛み、鼻汁、くしゃみや咳などの症状が中心で、全身症状はあまり見られません。発熱もさほど高くなく、軽症で終わる事も少なくありません
インフルエンザは、３８℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠など全身症状が突然現れ、痛くてだるくて、起きていられない場合も少なくありません。併せて、のどの痛み、鼻汁、咳などの症状も出ますが、一般的には風邪ほどには強くありません。もし咳が強い場合では、気管支炎・肺炎の合併例もありますし、強い咽頭痛を伴う例では、溶連菌感染症の合併例もありました。乳幼児ではまれに急性脳症を、高齢者や免疫力低下の方では肺炎を伴う等、重症になることがありますので、乳幼児と高齢者のインフルエンザは要注意だと言えます。
予防ですが、①帰宅時のうがいと手洗 ②適度な湿度の保持 ③十分な休養と栄養摂取などが重要で、これらを励行して、インフルエンザを予防しましょう。また、予防接種ですが、効果が期待されるのが、接種した２週後から５ケ月位と考えられていますので、流行する２週間前までに受けられた方が、安心かと思われます。（ちなみに今年度のワクチンは、インフルエンザＡ香港型などＡ型２種と、Ｂ型の３種類が含まれており、流行が予測される種類のものです。）
また、インフルエンザワクチンは、そのシーズンに流行が予測されるウイルスに合わせて製造されています。このため、インフルエンザの予防に充分な免疫を保つためには毎年インフルエンザワクチンの接種を受けた方がよい、と考えられます。
