ドクターおおばの
医療相談
院長  大場 敏明

夏バテか食欲がありません

Q 「8月ごろから、食欲がありません。好きなお酒も美味しく思わなくなっています。8月下旬から9月にかけて夏バテになると聞きますが、この症状も夏バテなのでしょうか。解消方法ありますか(40代男性)」


A 夏バテ対策についての御質問ですね。ただ、質問者の症状から、一応注意しなければならないのは、消化器疾患が原因になっている可能性です。お酒好きな点からは、肝障害がないかどうかが気になりますね。また、胃の病気も食欲を落としますね。症状がいつもの夏バテよりも強く、気になるようでしたら受診された方がよろしいでしょう。又、以下に述べる「夏バテ対策」を行っても、回復が芳しくなければ、かかりつけ医にご相談下さい。

 夏バテは、夏の疲れが溜まった状態で、暑いので食事を簡単にしたり、冷たい飲み物の摂り過ぎ、睡眠不足などから、体調をくずした結果です。夏の終わりごろから現れ、秋まで引きずることもあります。

 その対策ですが、(1)生活習慣の調整、(2)食事・水分の取り方、(3)適度な運動の3つのポイントにまとめられます。 (1)ですが、まず規則正しい生活と、睡眠の確保です。朝は早めに起きて、体操など適度に身体を動かし、きちんと朝食もとりましょう。特に大事なのは良質の睡眠を確保することで、ぬるめのお湯にゆっくりと入浴することや、布団の上に涼しい敷物を敷いたり、熱気がこもらないようにしたり、また冷房のかけ過ぎは体調を崩しますので、使用は短時間にして扇風機を利用するなど工夫してみましょう。(2)としては、3食を規則正しく取ること、バランスよく、良質蛋白・野菜・ビタミン類などしっかりと食べましょう。水分摂取は、熱中症対策で重要ですが、冷たい飲み物やアイス類を摂り過ぎないよう注意しましょう。冷たいものは、胃腸の働きを悪くし、食欲を落としたり、消化しにくくなったりします。(3)涼しい時間帯の散歩、TV体操など適度な運動も効果的です。気持ち良い汗をかくことは、寝つきを良くします。

 猛暑続きですが、夏バテ対策を工夫して、この夏を乗り切りましょう。