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A ヒトに寄生し、吸血するシラミには、頭じらみ、毛じらみ、ころもじらみの3種類があり、子どもたちの間で集団発生するのは「頭じらみ」です。今年、「頭ジラミが全国的に流行する傾向を見せている」と報道され、東京都への相談件数が1.5倍となったとのことです。本当に「流行っている」のかどうかは、発生件発症数の統計がなく、「相談件数」や「薬物量の統計」だけで、増加しているとの確認はできません。
一方、小学校や幼稚園での集団発生は事実であり、その結果「差別やいじめにつながらないように」との注意が出されています。つまり、現代社会の中では、頭じらみに感染すると、「気持ち悪い」「きたない」とかの差別につながり易い事が、問題かと思われます。
頭じらみ症は、人の髪の毛に寄生するアタマジラミによっておこる病気で、高温多湿を好み、夏から秋にかけて流行しやすく、髪が多くて長いほど寄生されやすいようです。血を吸われると通常は痒くて気付くことが多いわけですが、かゆみの程度には個人差があり、気がつかない場合もあります。感染は、頭髪から頭髪への直接感染が多く,保育園、幼稚園、小学校やプールなどで流行する傾向があります。子供だけでなく先生、両親、兄弟にうつることも少なくありません。
治療法は、@専用のクシを用いた効果的な駆除方法とA駆除薬(スミスリン剤)による駆除方法があり、Aは殺虫剤なので、抵抗のある方には無効であり、また薬の副作用から使用を控える場合もあります。予防法ですが、頭の清潔をたもつこと、髪は短めにすること、クシ、枕、帽子、シーツなどを共用しないこと。まずはわが子の頭髪にシラミが寄生していないか、確認することが家族や友達に感染を広げない予防の一歩です。
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