ドクターおおばの
医療相談
院長  大場 敏明

「今年の花粉症と予防対策」

Q 「花粉が気なる季節が近づいてきました。昨年は花粉の量が多 くて大変でした。今年の状況と予防対策を教えて下さい」(大阪・T

A 昨年は花粉飛散が多かった年でしたが今年は少なめのようです。 花粉情報協会によるスギ・ヒノキ科花粉飛散予測によりますと、全 国的には過去10年平均より少なめとの予測です。2006年との 比較では、西日本はおおむね1/2前後の少ない見込みですが、東 日本では一部で多くなる他は、概ね同じ程度とのことです。
 さらに各地の詳細情報として、近畿地方の昨年7月の気象条件が、 東海地方並みの日照時間で、平年並みの気温だったことから、予測 飛散数は平年の50%程度で一部平年並との見込みです。そして東 大阪市の予測としては、過去10年平均値が2207個/cm平方 で、06年の実測値が2451個/cm平方、07年予測数が13 27個/cm平方で、昨年比54%という予測です。
 予防対策ですが、花粉回避が第1です。多く飛散しているスギ花 粉を浴びないようにするのはとても難しいわけですが、ニュースな どの花粉情報を注意していて、飛散が多く風の強い日は外出を避け るとか、外出の際には、マスクや帽子、メガネ(ゴーグル)などの 花粉グッズを使用します。帰宅したら、手洗い、うがい、眼や顔を 洗いましょう。
花粉が付着しにくい目の詰んだなどを身につけましょう。家に入る ときは衣類を払って、花粉を家の中に持ち込まないようにしましょう。 花粉は気温の高い飛びます。家事はなるべく午前中にすませるとか、 布団は外に干さない、タオルなどの洗濯物は乾燥機にかけるなどの 工夫をするといいでしょう。また、部屋はこまめに掃除したいもの ですが、掃除機では排気で花粉が舞い上がってしまいますので、拭 き掃除にしましょう。
普段から、体力がつくような健康づくりに心がけましょう。運動は、 室内でできるものがおすすめです。室内プールは、湿気があり、泳 がなくても、水中ウォーキングで充分に運動になります。
この時期には、なるべく香辛料などの刺激の強いものは避けるよう にしましょう。症状により、食欲が出なかったり、気分的にも憂う つになりがちですがひとりで悩まず、それぞれの症状に合わせて、 耳鼻科、眼科、皮膚科、内科などの専門医に相談して、少しでも楽 にこの季節を乗り切るようにしましょう。