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昨年「改正」された介護保険制度は、今年4月に全面施行となっ ていますが、国民の負担増や介護サービスの切捨てなど様々な問題 が出ているものです。その中で、介護を受ける人や、重い介護度の
人を増やさないようにする「介護予防」が重視され、その柱の一つ に「うつ予防・支援」が位置づけられているのです。
うつ病と介護予防 まず高齢者は、うつ病が多い層であり、老化の進行や身体的、心 理的、社会的体験が、閉じこもりやうつ病の引き金になるとされて
います。例えば、退職や配偶者との死別などの喪失体験がうつ病の 誘引になるのです。又、うつ病は、心身両面に影響を与える疾患で あり、高齢者のうつ対策は自殺予防に加えて、生活習慣病予防・進
展防止、ひいては要支援・要介護老人を少なくするために重要であ るとされています。つまり、うつ対策は、「介護予防」の柱の一つ になっている関連があります。さらに、うつ病に苦しんでいる高齢
者は少なくないものの、周囲に相談できていない人が多く、相談や 受診しやすい地域づくりも目指した対策が必要としているのです。
介護保険でのうつ対策 基本健診の中で、「基本チェックリスト」を自己記入してもらい、 「特定高齢者」(要支援・要介護になる恐れがある)を決定し、介
護予防プログラムの判定→介護予防ケアプラン作成という流れにな ります。又、発生予防や早期治療のうつ対策も課題となっています。
基本チェックリストの質問24項目のうち、うつ予防・支援関係 が、@毎日の生活に充実感がない。Aこれまで楽しんでやれていた ことが,楽しめなくなった。B
以前は楽にできていたことが今で はおっくうに感じられる。C 自分は役に立つ人間だと思えない。 Dわけもなく疲れたような感じがする、で、2項目以上が該当する
場合に陽性となり、次の段階の対策に進むシステムです。 |