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「精神安定剤の害が心配です」
Q「1日、1〜2錠の精神安定剤を飲まないと、頭が重く、不安感があります。継続して服用していると、習慣になったり、脳の脳軟化にダメージが生じるのではないかと心配です。精神安定剤の害について聞かせて下さい。また、精神安定作用のあるビタミン剤など有効な物、代替となる方法があれば教えて下さい」 (新潟・S)
A「頭が重く、不安感があり」、精神安定剤を毎日のように飲んでおられるようですが、まず「頭重感」の原因について検討が必要だと思います。原因によっては、治療法が違ってきますからね。 いつも頭が重いのは、頭部の神経痛とか緊張性頭痛、あるいは血圧の異常 眼や耳の病気 更年期障害などはないでしょうか。又、「仮面うつ病」といって身体症状という仮面をかぶったうつ病の場合もあります。それぞれ、治療法があり、安定剤だけでは不十分だったり、不適当だっだりする場合も考えられます。病医院を受診され、必要な検査をお受けになることが必要です。また、通院中である場合は、セカンドオピニオンとして、他の先生の診察を、お受けになることも必要かも知れません。 一方 ご心配の「精神安定剤の害」ですか、現在使用されている安定剤の多くに依存性はありません。しかし「精神的な依存」と考えられる場合はありえます。長期間にわたって使用していても、医師と相談し、その指示に従えば、やめられない事はありません。しかし、急に止めると、薬剤中止に伴う離脱症状が出ることがあります。 又、脳に障害がある、たとえば「安定剤でボケる」ことを心配される方がいらっしゃいますが、それは大丈夫です。確かに安定剤による眠気のために、記名力が低下や健忘が現れることがあります。眠気は薬の種類や量を調節することで減らせますし、記名力の低下や健忘は薬を中止すれば、後遺症を残すことはありません。また、それにより脳梗塞や老人性痴呆(認知症)がより進行することはありません。 いずれも医師の正しい診断と、適切な精神安定剤の使用が前提です。代替となるビタミン剤は存じておりませんが、安定作用がある漢方は各種使われておりますので、ご希望であれば、医師にご相談ください。
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