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「血液製剤フィブリノゲンについて」
Q 血液製剤『フィブリノゲン』が問題になっていますが、94年以前に公表された病院で帝王切開をしました。一般的な手術は影響はないのでしょうか(大阪H)」
A 血液製剤『フィブリノゲン』は、新聞報道などでご承知のごとく、昨年12月9日、厚生労働省により「納入先医療機関名」が公表され、そして「C型肝炎
ウイルス検査受診の呼びかけ」が行われました。
『フィブリノゲン』製剤は、人の血液の成分を原料とした医薬品の一種で、昭和63年6月以前は大量出血時の止血等の目的で、多くの医療機関で用いられていました。しかし昭和63年7月以降は、基本的に「
やむを得ない場合に必要最小限量を使用すること」と されたため、使用医療機関は限定されてきましたが、 大量出血の治療としては、引き続き使用されています。
問題なのは、平成6年(94年)以前は、肝炎ウイ ルス不活化の技術が確立していなかったために、『フ ィブリノゲン』使用で感染する危険があったことです。
従って、C型ウイルス感染の有無を確かめるために、 一度は検査受診するように呼びかけられています。
対象となる方たちは、平成6年以前に、公表医療
機関で、以下の治療を受けた方たちです。
@妊娠中又は出産時に大量出血 A大量出血するよ うな手術 B食道静脈瘤の破裂、消化器系疾患、外傷
などによる大量出血 Cその他、フィブリノゲン製 剤を投与された可能性のある方です。
質問された方は帝王切開ですので、一般的には、大
量出血の危険性は高くないとは考えられますが、@に 該当しなかったかどうかは、治療を受けた病院に確か めないと分かりません。不明ならば、一度は検査を、
お受けになった方が良いでしょう。
なお、C型肝炎については、抗ウイルス療法や肝庇 護療法といった治療法が発展しつつあり、早期治療に
つなげるためにも、早期検査受診が重要です。
C型肝炎ウイルス検査は、多くの保健所、市町村等 で検査を安く受けられるよう体制の整備に努めている
ほか、殆んどの医療機関で受けることができますので、 ご相談ください。
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