ドクターおおばの
医療相談
院長  大場 敏明

インフルエンザの効果的な対処方法は?

Q:「寒い季節になりました。インフルエンザの流行が今年は早いと聞きましたが、予防法とかかったときの注意を教えて下さい」(宮城・H子)

 
A: 今年の流行は早いようで、大阪の小学校で10月上旬に、インフルエンザで学級閉鎖になり、昨年より約1カ月半も早かった。又東京都でも、昨年より2週間早く、インフルエンザが幼稚園で発生しています。
 まず、インフルエンザ予防対策ですが、
@予防接種を受ける 
A栄養と休養を十分にとる 
B人ごみを避ける 
C適度な温度、湿度を保つ 
Dマスクを着用
E手洗いうがいをする、
などを おすすめします。 
 インフルエンザ予防接種に関する注意点はイ)普通の”かぜ”に無効です。ロ)発症予防効果は7〜8割(2−3割の方には効果ない)ハ)高齢者の死亡の危険を約8割減少(重症化防止効果)。ニ)予防接種の効果がでるのに2週間ほどかかる ことです。
 ワクチン接種は「2回か1回か」については、中学生以上は1回でもよく、それ未満の子供さんは2回接種が必要で、1〜2回目の間隔は1〜4週間です。
 接種時期ですが、流行期間(12〜3月)から2週間以前、即ち11月中旬頃までに済ませればより効果的と言えます。しかし、それが過ぎても、ワクチン接種すれば、少しでも抗体価が上昇し、その分症状が軽くすむので、流行し出してからでも一定有効です。
 予防についての話題として、今年から抗インフルエンザ薬の予防投与が認められたことです。高齢者について、条件が合えば出来ますので、ご相談ください。
 インフルエンザにかかった時の注意ですが、早めに治療し、体を休めることが重要です。特に、有効な抗インフルエンザ薬が、普及していますので、その効果がある発症後48時間(2日)以内の内服開始が重要です。「インフルエンザかな?」と思ったら、早めに医師の診断を受けましょう。
 注意事項としては 
@安静にして、休養・睡眠を十分にとる
Aお茶、ジュース、スープなど水分を十分にとる 
B解熱剤の使用には要注意で、アスピリンなどは、15歳未満の患者さんへは投与しないことになっていますので注意ください。