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ドクターおおばの
医療相談
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院長 大場 敏明 |
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「薬と食べ物の食べ合わせ、飲み合わせについて」
Q/「薬と食べ物の食べ合わせ、飲み合わせによる副作用や中毒が問題になっていると新聞で読みました。どんなことに気をつけたらよいのでしょうか?」
A/
ご質問のように、薬と飲食物との“食べ合わせ、飲み合わせ”に注意を要する場合があります。現在、特に薬との相性が問題になっている飲食品としては、グレープフルーツ、牛乳、納豆、ハーブの一種などがあげられています。
@グレープフルーツは、降圧剤(高血圧治療薬)の一種のカルシウム拮抗(きっこう)薬との相性が問題です。その中でも、アムロジピンとジルチアゼムという薬は影響なしとされていますが、それ以外のカルシウム拮抗薬では、一緒に取ると血圧が下がりすぎてしまいますので、要注意です。グレープフルーツジュースのコップ1杯と一緒に飲むと、血中濃度が何と4倍にもなってしまう例もあるのです。
他にも、高脂血症、不整脈、うつ病の薬など、効果が強く出てしまいますので、グレープフルーツを一緒には取らない方が安心です。どうしても取りたい方は、服薬後10時間は空けてください。
A納豆は、血栓予防効果もある健康食品の代表ですが、抗血液凝固薬ワルファリンカリウム(製品名ワーファリン)と一緒に取ると、薬効を減らしてしまいますので避けてなければなりません。納豆菌が合成するビタミンKがワーファリンの効果を打ち消してしまいます。
他のビタミンKを多く含む食品(パセリ、ほうれん草、ブロッコリーなど)も、同様な作用があり、ワーファリンとの同時摂取は注意必要です。
B牛乳は、テトラサイクリンなどの抗生物質の吸収を悪くし、効果を弱めます。
反面、抗真菌剤(水虫の治療薬)の働きは強めます。抗生物質は手術後や感染症の際に処方されますので、牛乳と一緒に飲む事はやめましょう。
C最近、セント・ジョーンズ・ワートという名のハ−ブが問題になっています。日本名が”西洋おとぎり草”で、葉をお茶にして飲むと、気分を明るくすると人気が出たものです。強心剤(ジゴキシン)、ワルファリン、テオフィリン、抗HIV薬や免疫抑制剤などの働きを弱めます。このハ−ブが含まれる健康食品は2千種以上にも上るだけに注意が必要です。
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