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ドクターおおばの
医療相談
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院長 大場 敏明 |
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Q/A : 『健康診断で同僚のガンが見つからなかったが--』 2000年 8月
Q「健康診断の受けかたを教えて下さい。実は同僚が2人癌でなくなったのですが、健康診断ではみつかりませんでした。健康診断はそこまでやらないからといわれればそれまでですが,それでは気をつけようがありません。前兆とか,こういうときはこの部分を受診したいとかいった方がいいのでしょうか。」(49歳男性)
A:「健康診断を受けていたのに,癌を発見出来なかったために,同僚が亡くなられたとのこと,健康診断の限界を感じさせられますね。率直に言って、確かに健康診断だけでは限界がありますので,癌が心配な場合は,病院・医院を定期受診されることもお勧めします。しかし、年に1回の職場定期検診は,必ずしも万全ではないものの胃がん・乳ガン・子宮ガンなど、早期発見に有効な健診も含まれているものがありますので,必ずお受けください。
”癌が心配な場合”とは,1)癌発病の危険因子や2)癌を疑う症状(前兆等)がある方で、早期発見のために、検診とともに診察・検査もお受け下さい。
(1)危険因子と危険の高いガン(括弧内)です。
1.喫煙(肺がん・喉頭がん・食道がん):胸XPや痰の細胞診検査,胃内視鏡検査・CT検査等も
2.偏った食事・高塩分食(胃がん):年1回は胃内視鏡検査を。高脂肪食(大腸癌、膵臓癌等):検便以外に大腸検査やエコー検査も
3.B・C型肝炎ウイルス(肝臓癌):キャリアーの方はエコー・CTなど必要。
(2)癌も疑える症状と癌(括弧内)
1. 消化器症状:上腹部痛・吐き気(胃がん)。食べるときのつかえ・しみる感じ(食道癌)。上腹部・背部痛・やせ(膵臓癌)。だるさ・黄疸(肝臓癌)。血便・下痢と便秘・細い便(大腸・直腸癌)。
2.長引く咳・痰、血痰(肺がん)
3.かれ声(喉頭がん)・甲状腺部のしこり(甲状腺癌)・舌の治りにくい潰瘍(舌がん)
4.乳房のしこり(乳癌)
5.血尿・排尿痛・残尿(腎臓・膀胱・前立腺癌)
6..おりもの・血性帯下(子宮がん)
7..黒ほくろの拡大(皮膚癌)など。 勿論これらの多くの場合、結果的に癌ではないことがおおいので、神経質になる必要はありません。しかし、軽視もせずに、年1回は検査を受けて、癌を否定して安心しましょう。
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