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ドクターおおばの
医療相談
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院長 大場 敏明 |
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脂肪の固まりができやすい 1999.10
Q:身体の表面に脂肪の固まりができました。部位は耳たぶ、あご、のど仏などで自然になくなることもあれば、直径1センチ位になることもあります。耳にできると痛くて受話器をあてられません。ひどくなると赤くはれます。病院に行くと脂肪を切って出してくれますが、また別のところにできます。治らないものでしょうか。
A:ご質問の皮膚のできものは、「粉瘤」(ふんりゅう)と思われます。よく"アテロ−ム"とも言われるものです。成年男子に多く、顔面・耳たぶ・あご・のど元などに最も出やすく、体・手足・足のうら、時には陰嚢などにも出ることがあります。
できもの(腫瘤)は、滑らかで弾力があり、色は皮膚色で、一部が青色になっていることもあります。腫瘤を動かすと頂上ではゆ着(引っ付いている)しているが、底部(体側の部分)では癒着していないので、動きます。
切開したり、つぶれたりすると悪臭ある黄白色の粥状物質が出てきて、腫瘤は平たくなります。しかし、袋状のものも切り出しておかないと,そこに再発することがあります。
アテロ−ムの腫瘤だけでは、悪性化しませんし、痛んだりもしません。しかし、細菌の感染をおこしてしまうと、赤く腫れて痛みがでてきます。感染をおこすのは、指などでいじったり、こすったりして、表面に傷ができそこから細菌が侵入するためで、感染の始めには、かゆみが出てくるので分かります。
なるべくさわらないようにして感染をおこさなければ、放置しておいて大きくもならずにそのままで、心配のない例が少なくありません。もし感染が起きたら、抗生物質で治療してから、多くは摘出します。
粉瘤の原因は不明で、効果ある予防法はありません。ただ、毛あながあかなどでふさがることから出きる例もあるので、皮膚を清潔に保つことが予防につながる場合があります。しかし、出来やすい体質の方は、何回もくり返し出てくることが多く、表面を傷つけないように、いじったりしないことが重要です。
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